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2013年 09月 16日
百聞は一見にしかず。
岩国の錦帯橋は石造のようなせり持ち構造でも、木組みを生かした相持ち 構造でもなく、帯金と鞍木、助け木で固められた集成アーチであるというのが 2日間のセミナーを通じて考えた私の解釈である。 見学以前に本やインターネットで得た知識はほとんど間違いだったということだ。 2日目には、海老崎棟梁、および市の担当のご案内で工場にて 解体修理時の型板や、模型の組み立てを見せていただいた。 市の担当の方のお話では、錦帯橋には釘が一本も使われていないといった 都市伝説のような話がまことしやかに、巷間では流布していたという。 (このことは岩国市のホームページにも書かれています) 創建当初は帯金で部材を留めただけだったので大変揺れたようである。 そのため10年後に鞍木、助け木という補助部材を取り付けて揺れを 止めたのだという。つまり、正確にいえば、木の部材に金帯及び 鞍木、助け木を釘にて止めつけ固めた集成アーチなのである。 そのため改修でも29,000本といった多量の和釘が必要となり、そのような 多量の釘を期間内に作るために交わされた釘の製作者白鷹氏と海老崎棟梁との やりとりのエピソードが面白かった。 集成アーチであるということは、美しい木組み構造という観点からは 少し話が違う。しかしこのことは、錦帯橋の価値を損なうものではない。 17世紀の時代に40mもの長さのアーチ橋を試行錯誤の末、架けたということ 事実が偉大なのである。そしてその細身のプロポーションの美しさゆえに さまざまな、都市伝説のような話が生まれたのだろう。 ![]() 型板:墨で書かれた斜めの線が鞍木の取り付け位地 ![]() 鞍木、助け木の図面 ![]() 構造模型 ![]()
by mabg-sky
| 2013-09-16 10:56
| 木の建築
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