東京では、梅雨にはいる頃、黄色いビヨウヤナギの花が咲きます。
蒸し暑い夏の花として日本人は朝顔のように寒色系、フヨウのように薄い色の
園芸植物を取捨選択してきたのだと私は考えています。
夏の朝、黄色い朝顔が咲いているのは、想像しただけで蒸し暑さが増します。
しかしながらまだ空気がしっとりと冷たいこの時期に咲く一重の黄色いビヨウヤナギは、
うす曇の梅雨空に映えます。
植栽も花も、季節や背景を考慮すると一層引き立つものです。
ビヨウヤナギは常緑で、枝が柔らかく人が触れても傷つくこともないので、
私は建物沿いの狭い所などに植えて、ビヨウヤナギが通路に多少覆いかぶさり
ボリューム感が出るような使い方をよくします。