栓(セン)はニセケヤキなどというありがたくない俗称がついていますが、
男性的なケヤキと比べて木目が穏やかで、やさしい印象です。
私は控えめで奥ゆかしい女性のようなイメージを栓に持っています。
木肌が白いこともそんな印象をいだく一因かもしれません。
その白さは世界中の木のなかでも、もっとも白い部類に属するようです。
柾目で使っても、ナラやタモ程、木目が深くなくてくせがないので、どのような空間にも
あわせやすい木です。
自己をあまり主張することなく、廻りを支える若おかみのような存在でしょうか。
色が白く清潔感がありますので、魚を中心とした和食のお店のカウンターに
使ってみました。
下の写真は、栓(セン)の板目にオイルを塗り蜜蝋ワックスで仕上げた
テーブルの天板です。オイルを塗るとしっとりとした濡れ色になります。
メンテナンスのためワックスは半年に1回くらい塗れば問題ありませんので
お勧めの仕上げです。
オイルを塗らずに、ワックスだけで仕上げると本当に白い色がきわだちます。
栓(セン)はステイン等で色付けせずに使いたい材料です。