建築士会のQ値ミュー値のセミナーに参加してきました。
夏季日射取得係数ミュー値は、庇を設けなくとも、ガラスの性能をあげれば基準を
クリアすることもできます。
講師の先生も言われていたように、この考え方では、夏に窓を開け日射を
取り込んでしまうと、意味がありませんので、庇を設けない住宅は、
太陽の当たる窓はなるべく開けないで、空調冷房を効果的に使いましょうということ
にもなりかねません。(敷地の条件が整っていれば、南に大きな開口を設けることが
一般的なので、通風を他の窓からとるということはあまり現実的ではありません)、
もちろん庇を設けられない場合に、ガラスの性能を上げることに効果はあるのですが、
東京のような標準地域においては、まずは庇やブラインドをきちんともうけて日射を遮って、
できる限り窓からの通風で涼をとり、必要に応じて空調冷房するというのが基本では
ないでしょうか。
国土交通省は、2013年度からこれらの値の検討を、住宅についても義務化する
方針のようです。
前回の基準法改正のあと、木工法が大混乱し、いまだに収束しないような事態が
再び起こらないよう、建築関係者は注視していかなければいけないと思います。