新橋の汐留ミュージアムで開催中の建築家 村野藤吾展に行ってきました。
貝殻を貼った日比谷日生劇場の天井模型があったりして、展示も充実していておもしろかったのですが、スッケチや目に付いたものをまとていたスクラップブックも、村野藤吾の創造の一端を見た感じで参考になりました。
村野藤吾といえば、モダニズムと装飾的もの間を、自由に行き来することができた巨匠ですが、目にとっまた建築とは無関係の写真や玩具が発想の源になっていたという
逸話も楽しいです。箱根プリンスホテルの食堂の、馬の人形からヒントを得た照明器具もかわいらしいです。
村野藤吾の作風は、当時の狭量なモダニストからさまざまな批判も受けたのですが、
時代を経て残ったものがすべてを証明しています。
現在の目黒区庁舎は、村野藤吾設計の生命保険会社の建物を使っています。
駒沢道りからはいるエントランスのもつ静謐さは、ほかの建物ではあまり体験できない
空間です。さらにその先にある階段は何度みても見飽きない美しさです。
さらに少し足を伸ばせば、高輪のプリンスホテルがあります。ここの宴会場飛天に降りる、エントランスは、完全にモダニズムの発想からは飛んでいますが、その迫力はすごいものがあります。思わずたたずんでしまう場所です。